AOBA Users’ News
AOBAの杜(あおばのもり)
サイバーサイエンスセンターは、令和2年10月からスーパーコンピュータAOBAを導入し、共同利用・共同研究拠点の設備として学内外の多くの研究者に利用されています。「AOBAの杜(あおばのもり)」では、AOBAをより知っていただく目的で、生い茂る豊かな緑のようにAOBAを育て活用している利用者の研究を紹介します。
「杜」は,山などに自然に生えている樹木や草花だけではなく,そのまちに暮らす人々が協力し合い,長い年月をかけて育ててきた豊かな緑のことです(仙台市HP「杜の都のいわれ」)。

Vol.3 スーパーコンピュータで切り拓く電磁波のフロンティア
電磁界理論、計算電磁気学、アンテナ設計、電磁波測定法、電磁環境などの電磁波工学に関する研究を行っています。計算電磁気学の分野では、超大規模アンテナの数値解析法や、人体とアンテナの相互作用の解明、波源分布推定、次世代無線通信用の高周波散乱体の設計などの課題について主に研究を行っています。サイバーサイエンスセンターのスーパーコンピュータを活用し、これらの課題に挑んでいます。

東北大学大学院工学研究科 通信工学専攻 教授
陳強 工学博士

東北大学大学院工学研究科 通信工学専攻 准教授
今野佳佑 博士(工学)
Vol.2 マルチフィジックスCFDによる高性能、高信頼なものづくりの実現
ガスタービンや蒸気タービンを丸ごとスーパーコンピュータで計算することができる「数値タービン」や化学工学分野との学際的融合による「超臨界流体シミュレータ」などのマルチフィジックスCFD技術を研究開発しています。これらシミュレーション技術は、高効率で高信頼な次世代の発電技術やエネルギー機器の開発、また化学工学分野で注目されている超臨界水や超臨界二酸化炭素を利用したナノ金属粒子やナノ高分子材料を創製する流体機器の開発に役立てられます。さらに、数値タービンをIoT技術に応用するため、数値タービンのデジタルツイン化も開始しました。

東北大学 大学院情報科学研究科 教授
東北大学 工学部機械知能・航空工学科航空宇宙コース 兼担
山本悟 工学博士
Vol.1 スーパーコンピュータが創る「ものづくりイノベーション」
流体関連の数値シミュレーション(CFD)と設計最適化の2つを研究の柱としています。前者では先端的なシミュレーション手法とスーパーコンピュータ等も利用した実問題への応用、後者では現実の設計問題で直面する複数目的最適化問題を解決する次世代情報技術、さらにはそこから設計に有用な情報を抽出する設計探査(データマイニング)などが研究の中心です。

東京理科大学 工学部情報工学科 教授
宇宙航空研究開発機構 名誉教授
藤井孝藏 工学博士