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後藤英昭准教授の論文が情報処理学会 JIP にて、 2024年度特選論文に選定されました。

2024.05.20

後藤英昭准教授の論文が、情報処理学会 JIP (Journal of Information Processing) 編集委員会にて、 2024年度特選論文に選定されました。 この表彰は、同誌の掲載論文のうち、優秀な上位10%の ものに授けられるものです。 (2024/5/15)

【対象論文】
-ネットワークローミングシステム向けの中断耐性のあるローカル認証方式-
Disruption-tolerant Local Authentication Method for Network Roaming Systems
Hideaki Goto (Tohoku University)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ipsjjip/32/0/32_407/_article

【JIP 特選論文 (一覧)】
https://www.ipsj.or.jp/english/organization/aboutipsj/award/ssp_award.html

【研究の概要】
学術系のeduroamや、市民向けのOpenRoamingなどの、安全な無線LANローミングシステムが普及してきています。従来のローミングシステムでは、利用者認証のたびに遠隔にある認証サーバへのアクセスが必要なため、インターネット接続が一時的に途切れることのある航空機などへの展開が難しい問題がありました。本研究では、電子証明書とメッセージ認証、および、電子署名を組み合わせた「ローカル認証方式」を開発しました。これにより、上流のネットワーク接続のない場所でも安全な局所ネットワーク利用を可能とし、複数の通信事業者にまたがるローミングも実現しています。提案手法は、現在普及している技術で即時実現できるもので、既存のローミングシステムとの互換性も維持しています。この研究成果は、機内Wi-Fiの安全性向上と品質改善、ローミング対応によるサービス向上のほか、ネットワークが部分的に損壊した被災地における安全な無線LAN利用環境の実現、および、地域ネットワークの強靭化などにも、応用が期待されます。